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女 [噛みついてみる]

刑事が、勤務先まで、やってきた。
友だちについて話を聞きたいから、と。

詳しいことは教えてくれないのに、
関係性を聞かれる。

少し前に 彼女が泊まりに来たことまで、
知られていた。


その昔、彼女は、
結婚詐欺の容疑で 取り調べを受けたことが
ある。

容疑は晴れたものの、そのせいで
その後何年も苦労することとなった。

そのことを知っている
私としては、
警察に快く協力する気には、なれない。


*****

もし 、これが わたしの身にふりかかったこと
だったとしたら、
わたしは たぶん、その友だちに、
刑事が自分のところへ来たことを
伝えるだろう。

こんなこと 聞かれたけど、大丈夫?
なんか あったの?
…と。

そして もちろん、
その刑事が、彼女の勤務するスポーツジムで
彼女の指導するコースを
受けていたことがあるらしい、
ということも。

ついでに言えば、
かなりのイケメンね、
とも。


つまり、容疑者の身辺調査で
その親しい友人になんか 話を聞きに行ったら、
容疑者本人に その内容が漏れる可能性は、
高いのだ。

それが女性ならば なおさら。



潜る女 アナザーフェイス8 (文春文庫) [ 堂場 瞬一 ]










大友さんが、そんな可能性も 考慮せずに
「自分が(事情聴取に)出る」 と 言い出すわけがないし、
それを止めない同僚刑事も、どうなのよ?

すでに IT系営業マンと身分を偽って
容疑者との友人関係を築きつつあり、
それ以降も接触を保とうとする立場であるのに。


それだけでは、ない。

自宅で 同期三人で ビールを飲んだ後、
そのうちの1人に
「車で 送ってもいいけど」なんて 声をかける、
大友さん。

いくら 相手を心配してのことでも、
警察官が(いや、警察官でなくても)
飲酒運転を申し出るだなんて、
あり得ないでしょ。

びっくりした。


でも、もともと、
追跡調査係シリーズにしろ、支援課シリーズにしろ、
あれ?と思うような箇所(名前を間違えている、とか)
多いからなあ。

編集者とか、校正者とか、
チェックしないのかなあ。


さて、アナザーフェイスシリーズも、
残すところ、あと1冊。

他のシリーズを 先に読み始めた わたしは、
大友さんが すでに 捜査一課に戻っていることは
知っている。


現時点で 気がかりなことは、ただひとつ。

高畑さん、
警察官を辞めないでね。





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